鎮静法このページを印刷する - 鎮静法

内視鏡検査はスコープがのどを通過するため、嘔吐反射(「おえっ」となる反射)がおきて非常に苦しい、とのイメージがあると思います。個人差はありますが、スコープがのどを通過する限り嘔吐反射が起こることは避けられません。
それでは、苦しいのを我慢してもらって検査を受けてもらうしかないのでしょうか。

しかし、当院ではみなさんを苦しませるような内視鏡検査はしません。
解決策として、希望者の方には鎮静を行っています。鎮静とは、簡単にいうと眠っていただくことです。眠っている間の気が付かないうちに検査が終了します。つまり、全く苦痛なく内視鏡検査が終了します。

当院では、作用時間が短いプロポフォールを鎮静に使用しているため、検査終了後もすぐに目が覚めて、検査1時間後にはほとんどの方が完全に覚醒します。

鎮静は、一方で呼吸抑制、循環抑制を起こすなど危険性もあります。
当院では全員に酸素飽和度測定装置、心電図、血圧計、経鼻酸素投与を行い、万全のモニタリングのもとに鎮静を行っています。
また年齢、全身状態により鎮静薬の投与量を調整し、過剰な鎮静にならないように細心の注意を払っています。

また、最近は内視鏡で胃がんや食道がんなどを切除することが可能となっています。その際は長時間の処置時間が必要ですが、その際当院ではTCI(Target Controlled Infusion)ポンプを使用しています。このポンプは、内蔵するコンピューターにより目標血中濃度を設定すると、自動で薬剤の注入流量を調整します。そのため非常に安定した鎮静を行うことが可能となっており、内視鏡治療の安全性の向上に役立っています。

当院では、安全で苦しくない内視鏡検査をすることが可能です。
他の施設で内視鏡検査が苦しかったとの経験があった方は、ぜひ当院で内視鏡検査を受けてみてください。
内視鏡検査のイメージが変わることは間違いないと思います。
(安全が最優先のため、全身状態が悪く鎮静が危険な可能性があると判断した場合は、鎮静ができない場合があることをご了承ください。)