整形外科このページを印刷する - 整形外科

TEL / 0827-34-1000(内線3006)

概要

整形外科は、四肢外傷(骨折等)、関節疾患、脊椎疾患等の運動器疾患に対応する診療科です。
救急医療に関与することも多く、夜間/休日はオンコール体制をとっており、救急科、その他診療科と協力しながら、外傷系救急に携わっています。
 

主要診療内容

整形外科で扱う疾患

整形外科では「運動器疾患」、すなわち、身体を動かすのに必要な器官である骨・筋肉・関節・末梢神経・脊椎などの病気・けがを扱いますが、当院で多いのは、四肢の外傷(骨折・捻挫・脱臼等)、頚・腰の痛み等を扱う脊椎外科、股・膝人工関節等です。
膝、足を専門とする医師の赴任により、膝、足の手術が増えています。
 

診療体制

毎朝、病棟にて整形外科カンファレンスを開き、毎週火曜日午後には、病棟看護師・リハビリテーション・医療ソーシャルワーカー、薬剤師、栄養士も参加する拡大カンファレンス(総回診)で、治療方針を検討しています。
手術日は水曜、金曜の週2日間ですが、それ以外も、手術室、麻酔科等の状況次第で、特に下肢骨折等については、できるだけ早期に手術するように心がけています。
 

いくつかの代表的な手術

外傷系

大腿骨頚部骨折、転子部骨折

高齢者が主ですが、年間100名以上の方の手術をしています。近年増加しています。下肢骨折では、動けなくなり寝込んでしまうことになりますので、それだけで種々合併症を生じやすく、その防止の為、できるだけ早く手術して早期に離床可能なようにしたいと考えています。

さらに、リハビリを術後早期より開始し、寝たきり防止に努めています。当院のリハビリテーションは、GW・盆・正月等を含めて年中早期開始可能です。

大腿骨頚部・転子部骨折では、地域連携パスにて治療させていただくことを原則としており、急性期病院の当院では術後2週間程度のリハビリを行い、その後は他の医療機関でリハビリを継続していただいています。

骨折観血手術

特に下肢の骨折については、早期の離床・ADL(日常生活動作)復帰を目指し、積極的に手術しています。骨盤・下肢・手関節用創外固定も準備しており、状況により、緊急で創外固定装着、後日観血手術となることも少なくありません。
 

関節系

人工股関節手術

最近は、ほぼ筋肉を切らない手術(MIS 微小侵襲手術)がほとんどです。術者も2名になり、対応力が向上しました。以前は一部の筋肉のみを切る手術をしていましたが、MISをさらにすすめることによって、術後の痛み、筋力低下、結果としてリハビリの進み具合も改善しています。
術後リハビリは2週間での退院目標とし、それ以後のリハビリをご希望の場合は、他院へ紹介させていただきます。

側臥位で手術する場合等では、臼蓋側の設置に、ナビゲーションシステムも利用可能で、状況に応じて使用しています。また、術中回収血、自己血貯血をすることがあります。

人工膝関節手術

全置換術(TKA)が主ですが、片側置換(UKA)例もあります。
膝担当医により、靱帯、半月板損傷治療も増えています。
 

脊椎系

当科では、年間約100例以上の脊椎手術を行っております。

脊椎固定術

腰椎すべり症、分離すべり症、変性側湾症などの患者さんに行います。チタン性のネジとピーク素材を使用したブロックを用いて、不安定な脊椎の固定を行います。

最小侵襲脊椎安定術(MISt)

適応は通常の脊椎固定術と同じですが、可能な場合は小切開(2cm)でナビゲーションシステム、術中CTを用いてネジを挿入し固定を行い、出血量や術後の疼痛が少ない手術を積極的に行っています。

マイクロ下椎間板摘出術

鏡視下椎間板摘出術も可能ですが、最近は、手術用顕微鏡下の手術のほうが多くなっています。

 

手術実績

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    2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019
外傷 上肢 91 96 128 97 125 151 150
下肢 165 226 224 237 278 322 280
骨盤 2 9 7 5 6 7 5
その他 15 18 15 4 21 3 15
関節 鏡視下ACL再建 0 1 1 1 5 1 5
鏡視下 その他 5 6 4 6 0 7 22
THA 7 8 9 4 5 17 15
TKA 7 8 4 2 4 24 37
関節その他 2 3 0 1 8 0 7
脊椎 頚椎 19 21 12 9 6 8 5
胸椎 11 13 13 17 6 14 6
腰椎 88 98 92 59 74 89 40
脊椎・脊髄腫瘍 1 3 2 0 0 1 1
その他 22 17 10 14 4 0 7
腫瘍 生検 0 2 0 1 2 1 1
良性骨腫瘍 1 1 1 2 0 1 1
良性軟部腫瘍 3 0 2 0 1 2 4
手根管症候群 6 9 3 9 5 3 7
ばね指 4 10 13 8 12 11 7
0 3 5 1 1 0 8
その他 6 4 10 11 6 4 4
外反母趾 0 2 0 0 0 1 2
足趾形成術 0 1 0 0 0 0 2
足 その他 3 8 7 10 9 9 11
感染他 切断 4 6 7 4 1 7 4
切開排膿 4 2 1 0 0 1 1
掻爬+α 7 7 13 7 8 6 32
その他 抜釘 その他 47 55 88 78 75 81 87
合計 523 638 662 580 654 770 766

 

手術設備・使用材料等

骨折の手術では一部例外がありますが、MRI検査に支障のないように、できるだけチタン系・セラミック系のものを用いるように心がけています。

手術用レントゲン透視装置は、解像度の高い手の外科用のもの、従来の大きなもの(2台)(いわゆる外科用イメージ、Cアーム)、ナビゲーションにも使用できるもの、血管造影(DSA)も可能な視野の広いもの等、複数を使用可能です。

手術台には、牽引手術台(大腿骨骨折等で多く使用)、カーボン製で脊椎手術等で多方向から透視ができるもの(ジャクソンベッド)、半身カーボン製、上半身挙上用アタッチメント等の装着により、様々な手術法に対応できる、いわゆる万能型などがあり、手術により選択しています。

人工関節・人工骨頭等の手術ではクリーンルームで手術し、ヘルメット着用、パルス洗浄器使用等も併せて感染防止に努めています。

手術日は水曜、金曜の週2日間ですが、手術件数の増加に伴い月曜日の午後なども用いて、できるだけ早期に手術するように心がけています。

 

岩国医療センターだより『整形外科』

過去に広報誌「岩国医療センターだより」にて掲載しました「整形外科だより」等、整形外科関連の記事を閲覧できます。

●岩国医療センターだより「整形外科」

 

外来診療案内 整形外科

  
  備考
午前 生田 陽彦
渡邉 益宜
杉生 和久
佐藤 嘉洋    
生田 陽彦    佐藤 嘉洋
村岡 聡介    
  -    (完全予約制)     
渡邉 益宜
杉生 和久
村岡 聡介   
      
  -       
 

  

整形外科 担当医の紹介

  

生田 陽彦(いくた はるひこ)/整形外科医師

 ◇診療科/整形外科
 ◇役職/整形外科医長
 ◇卒年/岡山大学医学部
  昭和63年卒
 ◇専門領域/外傷、人工関節

▼学会認定・資格 取得資格

  • 日本整形外科学会 専門医・リウマチ医・スポーツ医
  • 日本リハビリテーション医学会 認定臨床医
  • 日本スポーツ協会公認スポーツドクター

 

渡邉 益宜(わたなべ ますたか )/整形外科医師

 ◇診療科/整形外科
 ◇役職/医師
 ◇卒年/香川大学
  平成12年卒
 ◇専門領域/上肢

▼学会認定・資格 取得資格

  • 整形外科専門医 医学博士

▼所属学会

  • 日本整形外科学会
  • 日本手の外科学会

 

林 隆宏(はやし たかひろ)/整形外科医師

 ◇診療科/整形外科
 ◇役職/医師
 ◇卒年/香川大学 平成16年卒
 ◇専門領域/脊椎外科

▼学会認定・資格 取得資格

  • 日本整形外科学会 専門医
  • 日本脊椎脊髄病学会 脊椎脊髄外科 指導医
  • 脊椎脊髄外科 専門医

▼所属学会

  • 日本整形外科学会
  • 日本脊椎脊髄病学会

 

杉生 和久(すぎう かずひさ)/整形外科医師

 ◇診療科/整形外科
 ◇役職/医師
 ◇卒年/大分大学医学部
  平成20年卒
 ◇専門領域/外傷、膝関節

▼学会認定・資格 取得資格

  • 日本整形外科学会 専門医
  • 日本スポーツ協会公認 スポーツドクター

▼所属学会

  • 日本整形外科学会
  • 日本骨折治療学会
  • 日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会

 

佐藤 嘉洋(さとう よしひろ)/整形外科医師

 ◇診療科/整形外科
 ◇役職/医師
 ◇卒年/岡山大学医学部
  平成23年卒
 ◇専門領域/外傷一般、人工関節

▼学会認定・資格 取得資格

  • 日本整形外科学会 専門医

▼所属学会

  • 日本整形外科学会
  • 日本小児整形外科学会
  • 日本人工関節学会
  • 日本股関節学会

 

村岡 聡介(むらおか そうすけ )/整形外科医師

 ◇診療科/整形外科
 ◇役職/医師
 ◇卒年/久留米大学医学部 平成23年卒

▼学会認定・資格 取得資格

  • 日本整形外科学会 専門医

▼所属学会

  • 中部災害整形外科学会
  • 中国・四国整形外科学会
  • 日本整形外科学会
  • 日本脊椎脊髄病学会