虚血性心疾患このページを印刷する - 虚血性心疾患

虚血性心疾患とは

虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)とは、心臓の筋肉を栄養する動脈(冠動脈)の流れが悪くなり、胸痛などの症状を生じる病気です。加齢、喫煙、糖尿病、高血圧、脂質異常症などによる動脈硬化が主な原因となります。
急性心筋梗塞を発症した場合は命に関わるため、迅速かつ適切な治療を要します。

虚血性心疾患の検査、治療とは

外来検査で虚血性心疾患を疑う場合、入院(1~2泊入院)のうえ心臓カテーテル検査を行います。
心臓カテーテル検査とは、局所麻酔下に腕や足の付け根の動脈に細い管(カテーテル)を挿入し、造影剤を注入して、冠動脈病変(狭窄、閉塞)を調べる検査です。

病変があった場合の治療法は、(1)薬物療法 (2)心臓カテーテル治療 (3)冠動脈バイパス術があり、(1)は基本的治療となります。(2)は循環器内科が担当しますが、病変性状によっては、心臓血管外科による(3)をお勧めする場合もあります。

心臓カテーテル治療とは

動脈に挿入したカテーテルから、冠動脈内にガイドワイヤを通過させ、バルーン(風船)やステント(筒状のステンレス網)によって狭窄や閉塞を拡張させ、血流を回復させます。カテーテルによる治療のため、傷がほとんど残らず、入院は3泊4日が標準で、速やかな日常生活への復帰が可能です。

最新の薬剤溶出性ステント治療では、再治療率(再狭窄率)約5%と比較的低い確率ですが、血栓を予防する薬など薬物治療の継続が必要です。

普段の通院はかかりつけ医と連携をさせていいただき、年1-2回、当科再診をお勧めしています。