肝胆膵
2021年の肝胆膵手術ですが、膵切除は若干増加し、肝切除は減りました。
膵切除はまだまだ腹腔鏡の導入が遅れておりますが。これは尾側膵切除が少ない事が影響しております。ただ尾側膵切除に関しては悪性腫瘍に対しても腹腔鏡手術は導入しております。
膵切除に対して肝切除は腹腔鏡下の割合が年々増加しており、2021年は遂に50%となりました。とは言えまだまだ余地のある分野なので今後高難度手術にも適応を広げていく予定であります。今のところ本年の肝切除において腹腔鏡の占める割合は50%を超えております。

2021年は肝胆膵領域癌と輸血の関連を検討しました。肝細胞癌と輸血の関連は皆木医師が詳細に検討し、当科では輸血群では再発は多くみられるものの予後には影響しないという結果でありました。
一方膵癌では輸血は有意に予後を不良にしており、これらを主な全国学会で発表しております。
また木村医師は肝切除後の胆汁漏について、青木医師は胆管空腸吻合部狭窄といった術後合併症の検討を行い、手術成績の向上を目指しております。
また膵切除前後の容積を比較し、術後の膵機能との比較を検討中ですが、膵頭切除と膵尾部切除では残る膵臓の容積は若干異なっておりました。大体膵頭切除では残りが3割、体尾部切除では5割程でありました。両術式では術後の合併症の頻度が若干異なり、この辺りに原因があるのかも知れません。



2021年の胆嚢摘出術は2020年より1件増えて80件でした。開腹症例は3例でありました。
以前の症例で開腹手術の割合が高いのは急性胆嚢炎症例に腹腔鏡手術を行っていなかったのが原因で、そのまま急性胆嚢炎の数を表しております。急性胆嚢炎に対する胆嚢亜全摘という方針が浸透し、手術室の体制も整ってからは緊急手術でも腹腔鏡下胆嚢摘出術が行われております。
因みに保険点数は腹腔鏡下が21500点、開腹が27670点と現在開腹の方が点数が高くなっております。
