乳房撮影装置このページを印刷する - 乳房撮影装置

乳房撮影(マンモグラフィ)

乳房のエックス線撮影の事を、マンモグラフィと呼びます。
乳房は柔らかい組織でできているため、専用のレントゲン装置を使って撮影します。少し痛みを感じる場合もありますが、しこりとして触れるようになる前の早期の乳がん病変や、それに伴って発生する石灰砂の影を見つけることができるため、早期乳がんの発見に非常に有効といえます。

 

   

使用装置

当院では、病院の移転に伴い、マンモグラフィ装置も新しい装置に生まれ変わりました。
安心感をあたえる優しい形状と清潔感のある色彩により、リラックスして受診いただけるマンモグラフィ装置です。

実際の撮影の流れについて

撮影室に入室後、専用のガウンに着替えて撮影を行います。
乳房を直接フィルム台に乗せ、プラスティックの板で押さえて撮影します。個人差はありますが、圧迫によりある程度の痛みを伴う場合がありますが、圧迫は鮮明な写真を撮るために必要なことであるとともに、放射線による被ばく量を減らすことにも繋がります。
撮影は、左右各々を上下からと左右やや斜からの2方向ずつ撮影します(計4枚)。検査時間は約10分です。
 

乳房撮影における放射線被ばく

マンモグラフィはX線検査なので、放射線被ばくがあります。
1回の検診で乳房が受ける放射線の量は、東京からニューヨークへ飛行機で行くときに浴びる自然放射線の量の約半分程度です。マンモグラフィ撮影による被ばくのリスクを心配することより、早期乳がんが発見できることのメリットの方が遥かに大きいといえます。

近日、マンモグラフィについてTVや雑誌で取り上げられる機会が増えてきてはいますが、日本では、まだまだ乳がんに対する関心や知識が低く、発見された時にはすでに進行している場合が少なくありません。

乳がんによる死亡率を減らすためには、早期発見・早期治療が大変重要となります。
乳がん早期発見の為に、日常的なセルフチェックや定期的な乳がん検診を積極的に取り入れましょう。

当院にてマンモグラフィ検診をご希望の方は、まず外科外来を受診して下さい。

 

マンモグラフィ検査を受けられる方へ

現在、乳がんの罹患率は年々増加傾向にあり、いまや11人に1人が乳がんに罹ると言われています。罹患率は30歳代より増加しはじめ、40歳代でピークに達します。しかし、乳がんは早期発見して適切な治療を受ければ高確率で完治することができますので、最低でも2年に一度の検診をお勧めします。

しかし「乳がん検診は受けたいけど、いろいろと不安…」と思われる方も多くいらっしゃると思います。そんな方にも安心して検査を受けて頂けるように、当院ではすべて女性技師が対応いたします。
初めての方でもゆっくり説明しながら、患者さんの体調や症状に合わせて適切な検査を行います。少しでも患者さんに寄り添った検査ができるように心がけておりますので、安心してご来院ください。

 

乳がんの自己検診

乳がんのいちばん分かりやすい症状、それは、乳房の中に、小さい、かたい、痛みのない「しこり」ができることです。
はじめは、なかなか要領がつかみにくいかもしれませんが、何度もくり返ししていくうちに、自分の乳房の形やかたさがよく分かり、米粒くらいの小さい「しこり」でも発見できるようになります。
 

乳がんの自己検診は毎月1回必ず実行しましょう!

乳房を調べるのは、生理の後、4~5日目が適しています。
生理がなくなったひと(閉経後)は、毎月、一定の日を決めて調べてください。

 

もし、しこりを見つけたら

しこりイコール乳がんと考え、心配しすぎるひとがいますが、しこりがあるからといって乳がんであるとはかぎりません。むしろ、しこりがあっても乳がんではない場合の方がずっと多いのです。
乳房にしこりやしこりらしきもの、何らかの異常をみつけたら、独りで悩んでいるよりも、すぐ専門医に相談してください。

 

誰にもできる乳がんの自己検診法

乳房の形はどうか

1.鏡の前に立って、両脇の力をぬいて自然にさげたまま、次のことを調べます。

(イ)左右の乳房の形や大きさに変化がないか
(ロ)乳房のどこかに皮膚のへこみや、ひきつれがないか
(ハ)乳首がへこんだり、ただれができてないか

2.両腕を上げた状態で、1の(イ)(ロ)(ハ)と同じことを調べます。
 (しこりがあると、そこにへこみができたり、 ひきつれができたりすることがあります。)


 

乳房にしこりがないか

3.次に、仰向けに寝て、左肩の下に、あまり高くない枕、あるいはタオルを折って入れます。
左手を、上にあげ、頭の下に入れるようにします。
右手の指をそろえてのばし、まず、左乳房の内側を調べます。
注意:乳がんの自己検診を行う時は、指先で乳房をつままないようにすることが大切です。

4.右手を左乳房の内側(乳首よりも内側)にのせ、指のはらを胸の中央部に向かって、柔らかく、しかもしっかりすべらせるようにし、まんべんなく、しこりの有無を調べます。

5.同じ姿勢のまま左腕を自然な位置に下げ、今度は、乳房の外側(乳首より外側)の部分を、外から内に向かって、柔らかく、しっかりと指をすべらせて調べます。

6.右乳房についても、左乳房と同様の方法で調べます。枕あるいはタオルを右肩の下に入れ、左手を使ってまんべんなく、しこりの有無を確かめます。
 

ワキの下のリンパ節にしこりがないか

7.次に、起きあがり、右手の指をそろえて伸ばし、左のワキの下に入れて、しこりがあるかどうかを指先で確かめます。右のワキの下についても同様の方法で調べます。


 

乳首から異常な分泌物が出ないか

8.左右の乳首を軽くつまんで、乳をしぼるようにし、血液の混じった分泌物が出ないかどうかを確かめます。


 

乳房にしこりがないことを確かめたら、安心して「おやすみください」