臨床工学部門
臨床工学部門は麻酔科所属です。
概要
岩国医療センターは、広島県西部・山口県東部・島根県南部を含む約40万人の医療圏を支えている基幹病院です。
地域の高度医療を担うにあたり、臨床工学科は人工呼吸器・人工心肺装置・透析装置などの生命維持に直結する装置の操作と保守点検を担っており、その責任は重大です。その責任を果たすため、また安全でより良い医療を提供できるよう、日々自己研鑽に努めています。
臨床工学部門について
近年、医療とテクノロジーのめざましい発展の中で、医療機器も飛躍的な進歩を遂げています。
ナビゲーション化、コンピューター化により各種手技の低侵襲化が可能となり正確性、迅速性も向上しました。
一方で安全に対する配慮も欠かすことはできません。当院臨床工学科では医療スタッフが患者さんに対し、安全で確実な医療サービスが提供できるように、臨床技術の提供、医療機器の保守管理に努めています。
業務内容
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血液浄化業務
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手術室業務
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循環器業務
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集中治療室(ICU)での業務
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病棟での業務
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機器管理業務
1 血液浄化業務
当院では外来透析は行っておりませんが、集中治療室内にある透析専用病床(2床)で、当院で手術やカテーテル治療などを行う患者さんに対して一時的にHD・HDFやLDL吸着の操作及び血液浄化装置の保守・点検・管理を行い、医師・看護師とともに従事しています。
2 手術室業務
当院は10室の手術室があります。そこでの人工心肺装置・心筋保護液供給装置・術中自己血回収装置・手術支援ロボット(ダヴィンチSi)・術中神経モニタリング(MEP・SEP等)・下肢静脈レーザー等の操作及び保守・点検・管理を行い、医師・看護師とともに従事しています。
3 循環器業務
補助循環装置(IABP・PCPS)・心臓電気生理検査(EPS)・カテーテル心筋焼灼術(CA)において機器操作を行い、検査・治療を医師・看護師とともに従事しています。
また今後は、心臓血管カテーテル治療やペースメーカー手術時もアナライザー操作や、デバイス外来でのプログラマー操作を行い、医師とともにペースメーカー植え込み患者さんの管理も行っていく予定です。
4 集中治療室(ICU)での業務
高度医療を提供する病院であり緊急対応は多く、緊急での血液浄化(HD・HDF・CHDF・PE)を行ったり、補助循環装置(IABP・PCPS)の管理など、急性期の症例に対し24時間オンコールで対応し、医師・看護師とともに従事しています。
5 病棟での業務
胸水・腹水に対する胸・腹水ろ過濃縮再静注法(CART)や潰瘍性大腸炎などにおける顆粒球吸着療法(GCAP)を行い、医師・看護師とともに従事しています。また、呼吸サポートチーム(RST)の一員として活動しており、週1回チームラウンドに参加しております。
6 機器管理業務
当院では病棟でよく使われる輸液ポンプ・シリンジポンプ・人工呼吸器・低圧持続吸引器などの医療機器を管理システムを用いて中央管理しており、1台1台バーコード管理しております。
中央管理している医療機器は、各病棟へ貸出しを行い、使用が終わった機器はME室へ返却されます。
返却された機器は、使用後点検や定期点検を行い、点検で異常が見つかった機器については、院内修理かメーカー修理依頼かを判断し、院内修理の場合はメンテナンス講習を修了した臨床工学技士が修理・定期交換部品の交換などを行います。
中央管理をしている医療機器は、購入から廃棄まですべてに関わっております。中央管理していない麻酔器・除細動器(AEDを含む)などの医療機器も定期的な保守点検を行っています。
資格・認定
臨床検査技師免許(1名)
第2種ME技術者(4名)
日本DMAT業務調整員(1名)
業績
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『心房細動アブレーションにおけるクライオおよび高周波治療でのBIS値変動の検討』
カテーテルアブレーション関連秋季大会2017にて発表 -
『興奮伝導方向の違いに伴う左心房内低電位領域の変化に関する検討』
2022 第86回 日本循環器学会学術集会にて発表
実習生・見学生の受入れ
実習生・見学生の受け入れをおこなっております。
興味ある方は、下記まで御連絡をおねがいします。
〒740-8510
山口県岩国市愛宕町1丁目1番1号
電話:0827-34-1000
FAX:0827-35-5600
メールアドレス:513-sy01@mail.hosp.go.jp
担当:庶務係長