臨床検査科
私たち臨床検査技師は、医師が適切な診断や治療を行い、病に苦しむ患者さんが少しでも早く健康を取り戻せるように、患者さんから得られた検査情報を正確にお伝えする縁の下の力持ちのような存在です。
精度保証施設認証
当院検査室は、2013年より日本臨床衛生検査技師会の精度保証施設の認証を受けています。 精度保証施設認証を受けることの意義は
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国民のみなさまへ安心・信頼される臨床検査の実施 ・ 医療の現場へ品質保証された検査データの提供 ・ 臨床検査室のステ-タスの向上
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臨床検査技師の精度管理に対する意識の向上
と考えています。
平成27年度 臨床検査科の目標
1. チーム医療の推進
検査科内外に積極的に関わりを持ち、治験や臨床研究を積極的に支援します。
2. 医療安全体制の確立
検査説明を充実させ、患者さんの理解が得られるように努力します。
3. 専門技師の育成と学術向上
機構内外の施設へ研修派遣を行い、各種認定試験へ挑戦します。
4. 経営意識の確立とコスト削減
常にコスト意識を持ち、業務のスリム化と効率向上を目指します。
5. 愉しい職場作り
目標に向かって自分を磨き、達成する喜びを得られる職場作りを目指します。
臨床検査科スタッフ紹介
- 臨床検査科長/1名
- 臨床検査技師長/1名
- 副臨床検査技師長/1名
- 主任臨床検査技師/6名
- 常勤臨床検査技師/16名
- 非常勤臨床検査技師/3名
- 事務/2名
各種認定技師
- 認定輸血検査技師/1名
- 細胞検査士/3名
- 認定輸血検査技師/1名
- 超音波検査士 消化器/2名
循環器/4名
体表臓器/1名
血管/1名 - 認定臨床化学・免疫化学精度保証管理検査技師/1名
- 二級臨床検査士 血液学/1名
病理学/1名
生理/1名
臨床化学/1名
免疫血清学/1名 - 緊急検査士/4名
- 認定サイトメトリー技術者/1名
業務内容
輸血検査
輸血管理室では患者さんから採取した血液の検査業務と血液製剤の管理業務を行っています。
検査業務では血液型検査や不規則性抗体検査、輸血を行う際の適合性の検査などを行っています。
管理業務では輸血用血液製剤の一元管理を行っており、出来る限り安全に迅速に供給を行うようにしています。
また輸血療法委員会にて、血液製剤適正使用の推進や、安全管理体制などについて検討を行っています。
血液検査
血液検査室では、患者さんから採取した血液を用いて、貧血の程度をみる赤血球数、炎症の程度をみる白血球数、止血機能をみる血小板数・血液凝固活性・線溶検査などの測定を自動分析装置にて行っています。
その他として、炎症の程度をみる赤血球沈降速度の測定や骨髄の精密検査として骨髄像検査などを行っています。
一般検査
一般検査室では、患者さんから採取された尿を用いて尿中の糖や蛋白などを調べる定性試験、細胞成分を調べる尿沈渣を分析装置や顕微鏡を用いて行っています。その他には脳脊髄液の細胞成分の検査や体腔液の検査なども行っています。
生化学・免疫検査
生化学検査室では、患者さんから採取した血液や尿を用いて肝機能検査、腎機能検査、脂質・糖代謝検査、血中薬物濃度、感染症検査、腫瘍マーカー、ホルモン等の検査を行っています。
病理検査
病気の原因や成り立ち、発生機序を明らかにする学問を病理学といいます。 病理検査室では、手術や内視鏡などで患者さんより採取された組織や細胞からプレパラート標本を作製し、顕微鏡を用いて観察することで、病理診断を行っています。病理診断は、病気の確定診断となり、治療方針の決定に役立っています。 病理診断には、細胞診、組織診、術中迅速診断、病理解剖があります。
生理検査
生理検査室では、心電図や超音波検査など生体の機能を調べる検査を行い、得られた結果を基に解析を行います。
心電図検査
【検査時間】
安静時:5分
運動負荷:15~20分
心電図とは、心臓の電気現象を調べる検査です。
心臓の疾患に関する検査の中では比較的簡単に行えるものであることから、病気発見の第一の手がかりとしてよく用いられます。
階段昇降など運動負荷をかけたり、小型の機械を1日から1週間装着し、より詳細に調べることもあります。
呼吸機能検査
【検査時間】
簡易検査:5~10分
精密検査:30~40分
呼吸機能検査とは、大きく息を吸ったり吐いたりして、肺の機能を評価する検査です。
肺や気管支の障害を評価できます。
ABI検査
【検査時間】 5~10分
ABI検査とは、腕と足首の血圧の比を計算し、血管の詰まり具合や硬さ等を総合的に判断する検査です。
超音波検査
【検査時間】 20~30分
超音波検査とは、一般的にエコー検査と呼ばれるもので、人間の耳に聞こえない高周波の音である超音波を用い、体の中の臓器や組織の状態を観察します。当院では心臓、腹部、乳腺、血管、甲状腺等のエコーを行っています。
脳波検査
【検査時間】 60分程度
脳波検査とは、脳内で発生する電気活動を頭に着けた電極で記録する検査です。基本的には目を閉じて安静にした状態で検査を行い、途中で開閉眼や深呼吸をしたり、目の前で光を点滅させ、その際の変化をみていきます。
神経生理学的検査
【検査時間】 1~2時間
神経生理学的検査とは、神経伝導検査や聴性脳幹反応等があり、神経伝導検査とは皮膚から電気で刺激し、その刺激が神経の中を伝わる速度を測定することで神経障害が生じていないかを調べる検査です。聴性脳幹反応とは、ヘッドホンから出る音を聴き、聴力の評価や聴神経機能の評価を行います。
細菌検査
微生物(細菌・真菌・ウイルス・原虫など)が人体に入りこむ事で起こす病気を感染症と言います。患者さんから採取した、喀痰、尿、便、血液などの材料の中に感染症の原因となる病原微生物(主に細菌・真菌)が存在するのかを調べ、その病原微生物に対して有効な薬を調べる検査を行っています。
また、院内感染対策小委員会・感染対策チーム(ICT)に参加し、週間感染情報、薬剤耐性菌検出状況の報告など診療に役立つ感染情報を院内に提供や監視を行い、院内感染防止策に役立てています。
チーム医療への参画
感染対策チーム(ICT)、栄養サポートチーム(NST)、糖尿病教室のメンバーとして検査技師の立場からサポートしています。
院外活動
日本臨床衛生検査技師会の要請に応じて院外での活動にも参加しています。平成27年度は「ねんりんピックおいでませ!山口」に参加し、肺年齢測定やヘモグロビンA1cの測定などを行いました。
臨床検査科メディア関連
雑誌掲載
雑誌くるとん2014年1-2月号掲載
連載「大病院の星たち!」に岩国医療センター臨床検査科 臨床検査技師2名の記事が掲載されました。 内容:検査技師になったきっかけ、仕事のやりがい、臨床検査科の簡単な紹介等
岩国医療センターだより 『臨床検査科』
過去に広報誌「岩国医療センターだより」にて掲載しました「臨床検査科だより」等、臨床検査科関連の記事を閲覧できます。