がんゲノム医療外来このページを印刷する - がんゲノム医療外来

がんゲノム医療とは

がんは、遺伝子の変異によって起こるものです。がんゲノム医療では、「がんゲノムプロファイリング検査(がん遺伝子パネル検査)」により、がんの発症に関連した多くの遺伝子を網羅的に解析し、患者さんの治療・診断に役立てます。
岩国医療センターは、がんゲノム医療連携病院に指定されており、現在、保険診療として2種類、自由診療として1種類のがんゲノムプロファイリング検査の提供が可能です。

 

がんゲノム医療の予約方法

 

がんゲノムプロファイリング検査

1. OncoGuideTM NCCオンコパネルシステム

124 個のがん関連遺伝子を解析します。組織と採血を使った検査になります。保険適応の検査です。

2. FoundationOne CDx がんゲノムプロファイリング

324個のがん関連遺伝子を解析します。組織を使った検査になります。保険適用の検査です。

3.FoundationOne® Liquid CDx がんゲノムプロファイル

324個のがん関連遺伝子を解析します。血液のみで検査します。保険適用の検査です。

4.Guardant360 CDx

74個のがん関連遺伝子を解析します。血液のみで検査します。保険適用の検査です。

5.Guardant Reveal

大腸・肺・乳がんを対象とした検査で、治療後の再発リスクの評価や再発モニタリングを行います。がん患者の血中のがん細胞由来のDNAを測定することで腫瘍が存在しているかどうかを調べます。血液のみで検査します。自費診療の検査です。

6.Guardant360

83個のがん関連遺伝子を解析します。血液のみで検査します。自費診療の検査です。

※1、2、3、4が保険適用対象となる場合
下記のいずれかの診断を受けた方
標準的な治療法が確立されていない希少がんや原発不明がんの方
標準治療が終了となった,あるいは終了が見込まれる固形がんの方

全身状態や臓器機能等から,がん遺伝子パネル検査施行後に,化学療法の適応となる可能性が高いと主治医が判断した方

ご自身が対象となるかどうかは,現在治療を受けられている主治医とご相談ください。

がんゲノムプロファイリング検査結果開示には、少なくとも5~6週間はかかります。

がんゲノムプロファイリング検査で、がんの原因となった遺伝子変異が検出され、治療薬・臨床試験の情報を得ることができます。しかし原因となる遺伝子が見つからない場合もあり、現状では検査をして適応となる薬の治療を行えた方は10 名に1 人程度と言われております。

 

今後について

がんゲノムプロファイリング検査の結果を、患者さんの同意を得た上で、遺伝子情報・臨床情報を国立がん研究センターにある「がんゲノム情報管理センター」(C - CAT)に送付し、がんゲノム情報のデータベース(がんゲノム情報レポジトリー・がん知識データベース)に照らし、当該患者さんのがん治療に有効と考えられる抗がん剤候補や臨床試験・治験などの情報を整理することが行われます。

しかし、効果があるかもしれない薬が見つかったとしても、健康保険の適応となっていないこともあります。その場合は保険適応外として高額な薬剤費が必要となり、治療が受けられない可能性も出てきます。まだまだ今後の課題点が多いのも事実です。しかしながら今後、データが蓄積されていくことで、現時点で治療薬が見つからなかったとしても、今後の開発で新たな新薬が世の中に出てくる可能性もあります。

 

がんゲノム医療外来の予約について

書類

平素より当院の診療にご協力いただきありがとうございます。
がんゲノム医療外来の受診を希望される場合は「がんゲノム医療外来」をお読みいただき、内容をご理解いただいた上で、予約・受診申込をしてください。

外来受診申込に必要な書類

検体情報チェックリスト
(検体に使用する標本について)

Excel PDF
病理診断報告書    
看護情報提供書 Word PDF
C-CAT入力項目 - PDF
 

がん遺伝子パネル検査で使用する検体について

がん遺伝子パネル検査は、手術や生検の際、採取された腫瘍組織を用いて実施します。
その際、腫瘍細胞割合が一定の基準を満たす必要があり、対象となる検体の腫瘍割合を事前に確認し、満たさない場合は、検体追加の提供をお願いすることがあります。
検査提出には時間がかかること、ご了承ください。

検査提出する検体

現在、FoundationOne®CDx、NCCオンコパネルの2種類のがん遺伝子パネル検査に対応しています。どの検査においても腫瘍組織のパラフィンブロック検体の提出を推奨します
パラフィンブロック検体を送っていただいた場合は、当検査室で検査に応じて未染スライドを作製します。
腫瘍組織のパラフィンブロックでの提出が困難など、提出検体について、疑問点などありましたらご連絡ください。

標本の目安















FoundationOne®CDxの場合
FFPE未染色スライド10枚とHE標本1枚
・切片の厚さ:5μm
・切片表面の面積目安:25mm2以上
・有核腫瘍細胞数:20%以上

がん遺伝子パネル検査で使用する検体については『ゲノム診療用病理組織検体取扱い規定』をご参照ください。
 

申込連絡先

地域医療連携室
TEL/ 0827-35-5646 FAX/0827-35-5896
受付時間 / 月~金曜日 8:30~17:00(土日・祝日・年末年始を除く)