心雑音・弁膜症センター
概要
心臓弁膜症、とりわけ大動脈弁狭窄症と僧帽弁閉鎖不全症患者が全国的に著しく増加しています。
中でも大動脈弁狭窄症は動脈硬化を背景にしており、65歳以上の2~4%に大動脈弁狭窄症を認めるという統計もあります。このことからも決して珍しい病気ではないですし、今後岩国地域でも増加していくものと推測されます。
また手術を要する重症大動脈弁狭窄症の自然予後は悪く、放置していると5年生存率は28%とも言われています。しかし手術が必要な状態の患者さんでもはっきりした胸の症状を訴えることは少なく、突然の心不全で救急搬送されて発見されることもめずらしくなく(最悪突然死の可能性も)、我々医療従事者は十分注意を要する疾患でもあります。
正確な診断は心臓超音波検査で行いますが、スクリーニングとしては聴診(心雑音)が大変重要です。
是非心雑音を有する患者さんを発見していただき、当院でその原因診断をさせていただきたく心雑音・弁膜症センターを開設した次第です。もちろん診断のついた弁膜症の重症度判定・治療も行います。
今までご紹介いただく際、循環器内科、心臓血管外科、もしくは総合内科と窓口が曖昧でしたが、この度「心雑音・弁膜症センター」に統一いたしました。
ご紹介いただいた患者さんはセンターで心雑音の原因精査、弁膜症の重症度診断など治療方針決定後、紹介元の医療機関と相談しつつ患者さんの治療・管理を行っていきます。ある程度年齢を重ねると誰にでも弁膜症はあり得るとお考えいただき、聴診をお願いします。
心雑音診断、弁膜症診断は是非当センターをご利用ください。ご紹介お待ち申し上げております。
外来診療案内 心雑音・弁膜症センター
心雑音・弁膜症センター 担当医師の紹介
田中屋 真智子(たなかや まちこ)/循環器内科医長(画像診断部門)
◇診療科/循環器内科
◇専門領域/循環器内科、心エコー図、睡眠時無呼吸症候群
◇卒年/東京医科歯科大学医学部
平成6年卒
▼資格等
- 日本内科学会 認定内科医・総合内科専門医
- 日本循環器学会 循環器専門医・中国支部評議員
- JB-POT(日本周術期経食道心エコー委員会)認定医
- SHD心エコー図認証医
- 日本超音波医学会 超音波専門医・指導医
- HEPT(日本心不全学会主催・心不全緩和ケアトレーニング)受講終了
- 厚生労働省指定オンライン診療研修修了
- 卒後臨床研修指導医講習会修了
- 岡山大学医学部医学科 臨床教授
▼所属学会
- 日本内科学会
- 日本循環器学会
- 日本心臓病学会
- 日本超音波医学会
- 日本心エコー図学会